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あぁ、やっちゃった。
覆水盆に帰らず、か。
でも、後悔はしてない。
今回のことで後悔なんかしない。
私は変わるんだ。
何を犠牲にしたって、変わる。
…私はなるべく静かに立ち上がった。
一番前の席でやらかしておいて目立たないなんて無理なんだろうけど。
『気分が悪いので保健室に行きます』
少し様子見。
これで生徒指導に言いつけるなら、どうにだってなろう。
失礼なことされたんだ、先生だって怒るでしょう。
…意外にも、先生はただ困ったように笑っただけだった。
まるで何事もなかったように言う。
「そうか、行ってこい
誰か付き添い行くか?」
「私行きますっ…」
ずっと後ろの方から聞こえてきたのは、焦ったような唯の声だった。
ー
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