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千晶がそんなことを気にしていて…
まさか、あいつと対面していたなんて全く知らなかったし、気付きもしなかった…
イズミのやつ…
なんでそこの気持ちわかんねーんだ?
我が息子に俺はイラッとしてしまう。
よりによってクリスマスの日に指定してきたアイツ…
今日ばかりは、けじめつけてもらわないとダメだな…
玄関先でイズミが…
「千晶ちゃんは行かないの?」
と純粋に聞いてくる…
「千晶ちゃんはね、今日のご馳走作らなきゃいけないから、いけないから、お父さんと行ってきてね?」
と諭す。このときの千晶の顔は必死で泣き顔を見せないように、笑顔を取り繕っているように見えた。
ありがとう、千晶…
本当にありがとう…
こんなにイズミを可愛がってくれて…
「は~い!」
そして、行って…らっしゃい!と…
ドアを閉めた――……‥
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