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「千晶ぃ~……」
「藤井さん、もう家ですから、頑張って!」
…?
女の人の声?
玄関のドアを開けると、女性にもたれかかった翼さんがいた。
「すみません、奥様。藤井さんが接待で必要以上に取引先の社長に飲まされて。」
「あ、申し訳ありません、翼さん?大丈夫?」
「大丈夫だよ~?…ん?円山?千晶ぃ?」
現状を把握できない程に泥酔している。
こんな翼さんを初めてみた。
「円山ぁ、早くカレシんちに行けよ~?こんなオッサンやめろ。」
……………
え?
「違うんです!」
円山さん、という女性は、否定していたけど…
一瞬。私を舐めまわすように、見ていた。
女の勘?
きっと彼女は…
翼さん狙いだ。
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