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翌日の朝。
「おはよう…」
私は何だか翼さんを見たとたんにムカムカしてきた。
「…おはようございます……」
「?」
ダメ、と頭ではわかっているのに、つい翼さんにつっけんどんな態度をとってしまう。
「千晶、どうかしたか?」
珍しくおろおろしている翼さんだったけど、とうしてもあの円山さんの睨み付ける目が思い出されて、ムカムカしていた。
翼さんは全然悪くないのに。
「なんでもないですっ!」
ドンっとよそわれたごはん茶碗をテーブルにおいた。
八つ当たりもいいところだよね?
やり過ぎたかな…
「千晶、昨日俺なんかし「早くごはん食べてください。私も仕事ですから。」
「なんだよ、ちゃんと言ってくんないとわかんないだろ?」
「じゃあ、言わせてもらいますっ!何で私ばかりが心配しなきゃならないんですか?私は翼さんの“妻”なのにっ!」
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