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「おい、ちょっと待てよ。何だ?それ。」
ただの嫉妬だったのに、
翼さんを怒らせてしまったのは、
声でわかる。
でも、私のイライラは増すばかり。
「翼さん。円山さん、でしたっけ。随分、翼さんにご執心みたいですね。」
「はぁ?なにいってんの?」
「何でしたっけ?こんなオッサンやめろ?…そんなこと、言ってましたけど?」
私は、そう言い放って
バン!!とリビングのドアを
力任せに閉めて、寝室にかけ上がった。
何よ、何よ、何よっ!
本当は、会社で私がいないとこで
円山さんとイチャイチャしてるんじゃないの?
ベッドに突っ伏して、嫌な妄想にバタバタと足掻いていた。
ちょうどその頃…
「パパ…、何か悪いことママにしたの?」
「何にもしてねーから。ほら、早く飯食えよ。」
イズミも心配してんのに、アイツはなんなんだよ!
俺も、イライラしていた。
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