感章

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何かの結末へ話を進めて行くわけではないです、一人会話みたいなものですので、あしからず。 これを書こうと思いたったのは、誰か様の小説を読んだからに他ならないけれど、これを読んだ誰かが、痛みもなく僕を殺してくれることを淡く薄く、叶わないと願うようになったから。 彼の小説は、何時でも僕の文字通り言い表せない葛藤を文章にしてくれている様に感じた。 分かりやすく共感した。 きっとされたくはなかったと思うけれど。 いや、やっぱりどうとも思って無いのかな? 分からないよね、やっぱり。 人の考えを理解出来ないのは、前々から思っていたけれど、普通の人を理解したいとは思う。 だけれど彼だけは、理解しなくて良いと思った。 理解出来ないなりに想像したりして、正確も間違いもないから、僕は何処までも捻くれた。 捻くれ者で、嫌がらせの日々を生きてきた。 高校生になってからは。 中学までは、かなり真面目な生徒で、他人との会話が苦手、人見知りは治らないし友達は少なかった。 成績は、百人中二十五番くらいと高めで、教師受けの良さは今でも変わらない。 真面目と言われるのが堪らなく嫌だった。 小学生の時からずっと。 小学生の頃の話だ。 「これ登ろうぜ」と、教師に禁止されている区域の侵入によく誘われる、或は誘いはしたことないかい? 僕は何時だって誘われる側だったし、断る側だった。 断るというよりは、渋るの方が適切かもしれない。 渋っている内に、誘った側が諦めるか、僕がふて腐れ、帰るか。 前者の方が多かったけれど、それが嫌だった。 たまらなく嫌だった。 無理に悪ぶれない、そんなことが出来るわけなかった。 臆病者はどうしたって臆病者のままだから。 真面目じゃない、怖がりなだけ。
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