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強い風が吹き抜ける秋の京。
もう、夕日も藍色が強くなっていた空の下を1人の少年が歩いていた。
可憐な少女を思わせる女寄りで中性的な顔
だが、その顔を隠すかのように伸びた前髪が彼の無表情さと合併され
中性的な顔ではあるが誰が見ても女子だと判断される事は滅多に無い。
少年は藍色の空を見上げ
歩く速度を加速させる。
どうしても今日中に着かなくてはいけない目的地が彼にはあった。
「少し急がなければならぬな
あやつは短気だから、後に何をされるかわからん」
そう呟き
少年はまだ遠くではあるが見え始めた目的地に顔は無表情のままだが内心安堵の色を浮かべていた。
―――――――――――
――――――――
――――
――…。やっと着いたな…
何とか完璧に日が暮れる前に目的地着いた少年は
手頃な場所にいた門番に話しかけた。
「すまない、ここに知り合いがおるのだが…」
少年は簡単にここへ来た目的を説明する。
「はい。して、
その知り合いの者と貴方の名は?」
「あぁ――…私の名は瀬川風牙だ
知り合いの名は
壬生浪士組筆頭局長
――――芹沢鴨」
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