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「んー?……あ、懍じゃん!」
「お、雪じゃんか。」
懍は目の前にいる背の低い女子生徒にニコリと微笑みかけた。
更科 小雪(サラシナ コユキ)
年のわりに身長が低く、本人もそれを気にしている。
懍の親友で、生徒会副会長を務める完璧少女。
通称『雪』
「おはよー!…あれ?あの2人がいないじゃん。」
「拓海と棗なら、人に酔うのが嫌で離れてるよ。てか…雪って何組?」
「3組だよ。懍、今年も一緒だね!」
「あー…。拓海と棗が何組なのか知ってる?」
「晝間君と河越君?たしか、あたし達と…。」
「おんなじ?」
懍は首を傾げて小雪を見る。
「……それ違いまーす!」
「うおっ!?」
「えっ!?」
いきなり話の腰を折ったのは、茶髪の長い前髪をピンで止めた………教師だった。
たしかに、私達3人が一緒のクラスってのは、本当なんて思わないけど…。
「きゃっ!富永せんせーじゃんっ!」
「おはよ、更科さん。」
「…………けっ。」
なんなんだよ、こいつ…。
富永 誠人(トミナガ マコト)
一応、教師だったりする。
チャラくてウザくて目障りではあるけれども。
ちなみに懍は富丸と呼んでいる。
「あんだよ?御舟みたいな不良には興味ねーぞ?」
「黙れクズ。私だってあんたなんかに興味ねーよ!」
ちなみに雪は富丸のお気に入りだったりする。
「じゃーな、雪。また後で。」
「うん!」
まだ何か言いたげな富丸を一瞥して、懍は2人から離れていった。
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