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――0:41 PM――
「何する?」
「裕也くんが決めたらいいんじゃない?」
質問を質問で返す凛。いきなりの事だったから、何をするか全く考えていなかった。ノープランだ。
「大家さんのとこに行くか?」
「あたし知らない」
そうだったな。まだ2人は会った事が無かったんだっけ。紗江がいてくれると、凛の遊び相手にでもなってくれるだろう。
――6:56 PM――
凛と大家さんと紗江は、あっという間に意気投合。大家さんが作ってくれたお昼ご飯を食べ、その後は4人でゲーム。この歳になって、コントローラーを握るとはな。ついでに夕飯もご馳走になって、至れり尽くせり。
大家さんの部屋で俺と凛は別れる。
「じゃあね、また明日」
「あぁ、気を付けて帰れよ」
そして、いつもの夜に戻り、朝を迎える。
はずだった……。
2時間後、携帯が鳴る。テレビでやっているクイズの答えが気になっている俺は、テレビを視界に捉えたまま、手探りで携帯を探す。着信は翔馬からだった。
「凛帰っちゃったしな。怒鳴られそうだ」
手に取り耳に当たると、俺の予感は見事に的中。
『今どこだ!?』
思わず俺は、携帯を耳から離し、耳の穴に指を突っ込む。
「自分の部屋だけど」
『今すぐ附属病院に来い! 今すぐにだ!』
「なぁ、急にどうしたんだ?」
『事情は後で説明するから、早く!』
翔馬は一方的に通話を切る。かなり取り乱している様子だった。俺の脳裏で、凛の身に何かあったのではないかと、ふと頭をよぎった。いや、考えすぎだよな。きっと偶然だ。そうに決まってる。
そう思っている俺だが、身支度をすぐに済ませ、附属病院へ自転車を走らせていた。
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