パパとのちかい

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ふと、上を見上げた。 するとそこに広がっている、青い青い大きななにか。 指でそれを指すとパパは驚いて、そして泣きそうな顔をしていった。 「あれは空。青空。ママが一番好きだった空の色。」 あたしはママのことを写真でしかしらない。 でも、これがママの好きなものかと思ったらあたしも好きになった。 ときに青く、 ときに紅く、 ときに煌めく、 いろいろ変化するこの青空を。 あたしの名前と似ているといっていたこの空を。 いつまでもいつまでも眺める。 そのうち… ママの声がきこえてきそうで。
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