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「お遊戯会のお知らせ」
そう書かれた一枚の紙をじっと見つめる。
まさか、こんなところで自分が一人だということをしらしめられるなんてな……。
それは今日、娘を迎えにいったとき。
「あれ?どうしたんだ?」
みぃはなんでもないといったけど、明らかに泣きはらした赤い目元。
保母さんに理由を聞いて、俺は悔しいやら悲しいやらの感情がごちゃまぜになった。
自然と娘と繋ぐ手に力が篭る。
曰くー
お遊戯会でやる劇。
娘ははじめ主役である妖精の役をしたいといったらしい。
だがその衣装は親が作ってやらねばだめで、男親のみである俺ではできないと判断したようだった。
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