冬のダイヤモンド

＊１

出会って１年。

付き合って半年。

忙しい中、私との時間を１日だいたい２０分から３０分作ってくれているのは彼の最大の優しさだと分かっている。

１日１５分も電話をしてくれるのも、彼の優しさ。

分かっているのに、寂しくなるのは私のわがままなのかな？

執事。
これが彼の職業。

仕事は朝から晩までで、普通なら休みはないらしいけれどご主人が優しいらしく月に一度、彼はお休みを貰っている。

その休みにどれだけ疲れていても私と会ってくれるのも、彼の優しさだと分かっている。

けれど、やっぱり突然寂しくなる日も逢いたくなる日もあるわけで。

それを我慢して泣く日々にも慣れつつある。

俗にいう一目惚れ。
無理矢理、連絡先を聞き無理矢理、休みの日にデートしてもらった片想い時代。

あの頃と状況は全く変わってなくて笑ってしまう。

「美波、明日だっけ？」

「うん。いつもより一週間早いの」

一緒に住んでいる親友の花ちゃん。