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始めて入る真田さんの部屋。 茶色系の家具で統一されていて、とてもオシャレ。 部屋は1Kだけど、キッチンスペースも広いし一人暮らしには十分すぎるくらいの広さ。 「でも、あれ?」 「何?」 「私のために紅茶って、電話くれたの仕事のあとでしょ?」 「あ、あー…。美波は来るって決め付けて、昼間にはすでに拝借済みだった」 顔を赤くしてそういう真田さんにキュンとする私。 昨日のお昼から私のことを少しでも考えてくれてたんだと思うと嬉しかった。 「そうなんだ、ありがとう。でもさすが真田さんだね。部屋とっても綺麗」 「ははっ、昨日掃除した」 「絶対に嘘だ。この綺麗さじゃないと満足できないタイプでしょ?」 「そんなことないよ」 私はベッドとテーブルの間に座る。 真田さんはさっそく紅茶を準備してくれている。 「はい、どうぞ」 「ありがとう」 彼女として真田さんの隣りにいれることは何よりも嬉しい。 けど、まだ2人きりに慣れない。
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