*1

8/12
前へ
/134ページ
次へ
「今日見るのってコレ?」 「そう。気になってたの厳選して2本に絞った」 「1日じゃいっぱい見れないもんね」 真田さんが早速、1枚目を再生させる。 1枚目がアクションで、2枚目が恋愛系の映画だった。 真田さんはよっぽど疲れているのかすぐに眠ってしまって、2本とも1人で見た。 「……真田さん?」 ベッドに寄り掛かり、腕を組んだまま眠っている真田さんに声をかけるけれど無反応。 ベッドにかけてあったブランケットを取り、そっと真田さんにかける。 「お腹空いたな。ていうか、結局もう夕方だし」 もうすぐ15時。 お昼ご飯も真田さんが寝ているから食べていない。 「2人でいる意味ないじゃん」 愚痴を言えるのも真田さんが寝ているから。 顔に触ろうと手を伸ばしたとき、テーブルの上にある真田さんの仕事用の携帯電話が鳴った。 ビックリして手を引っ込めたとき、真田さんが目を覚ましすばやく電話に出る。 「……嫌な予感」 聞こえないように小さな声で呟く。
/134ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加