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「今日見るのってコレ?」
「そう。気になってたの厳選して2本に絞った」
「1日じゃいっぱい見れないもんね」
真田さんが早速、1枚目を再生させる。
1枚目がアクションで、2枚目が恋愛系の映画だった。
真田さんはよっぽど疲れているのかすぐに眠ってしまって、2本とも1人で見た。
「……真田さん?」
ベッドに寄り掛かり、腕を組んだまま眠っている真田さんに声をかけるけれど無反応。
ベッドにかけてあったブランケットを取り、そっと真田さんにかける。
「お腹空いたな。ていうか、結局もう夕方だし」
もうすぐ15時。
お昼ご飯も真田さんが寝ているから食べていない。
「2人でいる意味ないじゃん」
愚痴を言えるのも真田さんが寝ているから。
顔に触ろうと手を伸ばしたとき、テーブルの上にある真田さんの仕事用の携帯電話が鳴った。
ビックリして手を引っ込めたとき、真田さんが目を覚ましすばやく電話に出る。
「……嫌な予感」
聞こえないように小さな声で呟く。
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