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「流星は、このゲームするの上手いよね。あたしなんか、おにいちゃんに手加減無しにやられてさ負けたんだよ。(泣)」
「…。」
「夢真、お前がお子さまだから。負けるんだよ。」
「ムッかぁ~っ!!またそうやってお子ちゃま扱いする。」
「あのさ…。」
「どうした流星?」
「流星?どうしたの?」
「今なんじくらい?」
「今か?うんとなぁ…。」
「おにいちゃん。夕方の5時だよ。」
「そぅ、夕方の5時だ。」
「…また遊びに来る。」
「なんだ、もう帰るのか?」
「おぅ。」
「また遊びに来いよ。」
「あ、あたしも夕方になったから帰るね」
「なんか夢真も帰るんか?」
「うん、夕方やし。」
「わかった。夢真も、また遊びに来いよ。こんやったらぶっ飛ばす。」
「いや、遊びに来るから大丈夫だって。」
「わかった。お前ら気をつけて帰れよ」
「おぅ。」
「うん。」
そう言うとあたしと流星は、雪斗おにいちゃんの家から家に帰って行った。
それから数日後。
小学校が夏休みに入ったぐらいの頃だった。
またいつものように、雪斗おにいちゃんの家に遊びに行った。
「おにいちゃん。また来たよ」
「また来たよって数日ぶりじゃねえか?」
「えっ?そうだっけ?」
「あのなぁ…。」
「ま、いいじゃん。今日こそは、ゲームで勝つんだからね。」
「勝てるもんなら、やってみな?」
「よぉし今日も、勝負だからね。」
そう言うといつものように、またおにいちゃんとあたしは、ゲームを始める。
いつも、後になって必ず流星が雪斗おにいちゃんの家にやって来る。
(ガチャン)
「よぉ。」
「この、この。えいっ。」
「くそっ。何回もやったらコツをつかんだな。」
「へへ~んだ。」
「…無視か?(怒)」
「お、流星来たのか?」
「あ、流星。」
「またこのゲームしてるのか?」
「いや、夢真が勝負するって言うから相手してんだよ。」
「ほぅ。」
「この、このっ。いっけぇ~っ。」
「意外と上手くなりやがってさ。」
「ゆーくん何回も、やったら上手くなるって。」
「やっぱりな。」
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