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長椅子から、クダリがひょっこり顔を出した。
「刀だけだけど、持ってきたよ!」
刀を投げ渡され、鞘を抜いた。
「無駄な戦いは苦手ですが…やらなければならないようですね。」
走り、一気に距離を詰めた。
突きを繰り出すも、かわされ、防がれた。
「くっ……!」
むきになり、大振りに切り掛かるが……ネクタイが切れ、刀が手から離れた…同時に痛みが走った。
「ノボリ…兄さん…!?」
倒れ際に、クダリの絶望的な表情が見えた。
トレインの天井が次第にぼやける…と、首に何かが絡み付き、次第にきつくなる。
―息が無くなってしまう……言葉すら…出ない…!!
苦痛から苦痛へ…壁にたたき付けられると、どこから伸びているか分からないツルで、十字に縛られ、手の平にナイフを刺される。右手、左手……。
「ノボリさん……!?」
トウコ様の声が震えている……。
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