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互いにつねり合う手が止まり、下ろしていた。
「この道具、気になる!…開ける!」
風呂敷に包まれた方を勝手に開いてしまった。
なんとそこには……
「刀……?」
目を疑った。まさか、まさかとは思った。鞘を少し抜き、刀の輝きを見た。
「ノボリ兄さん…本物なの…?」
「多分ですが、この輝きからするに……本物でしょう。」
「うっそぉ…。」
次にクダリは、木箱に目をつけた。
「兄さん、開けていい?」
「いいですよ。」
開けると、今度は銃。親切に、弾もきっちり、たっぷりあった。
「これで…私に…どうしろと…。」
何かを殺せ…そういう事なのだろうか…。そう思うと、こんな物騒な物を手にすることが出来ない。恐怖すら感じる…。
「顔が強張っているわよ?」
「…あ…そうですか……。」
カミツレ様の言葉にハッとした。心に余裕がなくなり、息が荒くなっていた。
「あ、そうだ。」
「クダリ、どうしました?」
「困ったときは、ピクシーさんに聞こう。何かわかるかも!」
恐怖に負けていた精神を、クダリが笑顔で紛らわせてくれた。
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