第壱ノ夜【灰色】

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第壱ノ夜【灰色】

どこまでも深い闇と 忘却の果てへ追いやられたような虚無に包まれたヒト気の無い里 そこは いつも 冷たく刺すような雨が降る 主を失って廃屋と化した家並み そのどれもが荒れ果て、見る者に妙な虚無感を感じさせる 怨恨に揺れるような篝火が所々 赤黒く染みた壁を恨めしげに映し 嗚呼、嗚呼 と 鳥が鳴く 憂 鬱 過 ぎ る 背 徳 の 島
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