お題:『実り』

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「それに、社外秘密の資料もあるしね」 資料の表紙に大きく赤色で『マル秘』とかかれたものを若槻に見せた。 「成る程。 そういう事ですか」 若槻はコクリと頷き納得する。 「……なぁ、二人の時は敬語よしてくれよ」 苦笑いして斎は言う。 「一応、ケジメですから」 すました顔して若槻は答える。 「何かあったか?」 マジマジと若槻を見て斎は言う。 「え?」 若槻は斎に心を見透かされたような気がしてドキッとした。 「髪を結ってる位置がいつもより下がってる」 そう言って斎はサイドで結んでる若槻の髪に触れる。 「は?」 斎の言葉に若槻は首を傾げる。
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