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飛行機に乗り込んだ誌乃の瞳は、キラキラと輝いた。
初めて乗る飛行機に、ただでさえ興奮するのに座る席はファーストクラス。
その広さと豪華さといったら…!
クラクラしそうだ。
そんなワクワクしていた誌乃も、飛行機が飛び立つ時だけは緊張の余り、少し表情を強張らせて。
思ったより速いスピードに、思わず慎一の手を握り締める。
ふわりと浮かんだ瞬間、キャッ!と小さく叫び、ぎゅ、と瞑っていた目を開けた後、
「 飛行機って…、凄いねー 」
などと、子供みたいな事を言って無邪気に笑う。
そんな誌乃が可笑しくて。
「 そうだな…」
慎一は、ククッと笑った。
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