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大丈夫だと言ったものの…、
誌乃は、余りの気だるさに大きく息を吐きながら、ゆっくりと全身を洗い流し、ジャグジーバスに身を沈めた。
……やっぱり風邪かなぁ…。
後で薬飲んどこう。
ブクブクした泡に全身を包まれながら浴槽の縁に突っ伏すと、瞬く間に眠気が襲い…、
ゆっくりと目を閉じた。
( 遅いな…)
なかなか出て来ない誌乃が気に掛かり、慎一はバスルームへと向かった。
「 誌乃?」
呼び掛けたものの、返事がなく。
開けるぞ、と扉を開けた慎一の目に入ったのは、腕をだらりとさせ、ぐったりしている誌乃だった。
瞬く間に血の気が引いた。
「 誌乃!! 」
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