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慌てて呼んだ医師と看護師が、ベッドルームからようやく出て来て…、
扉の前で落ち着かないままウロウロしていた慎一は、直ぐ様険しい表情で駆け寄った。
「 誌乃はっ!? 」
慎一は英語も話せるが、日本語が話せるという中年の女性看護師が、落ち着いて、と慎一を制した。
「 奥様は少し貧血があるみたいですが、それよりも…」
そう言うと、看護師は穏やかな笑みを見せた。
「 ベイビーだと思いますよ?」
慎一の目が丸くなった。
驚きの余り、茫然と立ち尽くしていた。
その後、医師からあれこれと言われた事をどうにか把握し、礼を言って見送ると、慎一は急いでベッドルームの扉を開けた。
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