嬉しさと…、その裏の不安

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「……4週目だな…。 とにかく無事に旅行から戻れて、本当に良かった 」 診察を終え、昇悟が安堵したようにそう言うと、誌乃もホッとして大きく息を吐いた。 「 それにしても、こんな微妙な時に海外旅行だなんて…」 仕方ないが、と一応付け加えたものの、昇悟の表情は険しくて。 「……大学卒業するまでは赤ちゃんつくらない、っていうのが条件だったのに…、ごめんね?」 そういうのもあって、昇悟が険しい表情をしているのかと思い、誌乃は少し気まずそうに俯いた。 「 卒業は見込めてるんだろ? 大変だっただろうに、良く頑張ったな 」 誌乃は、え?と顔を上げた。
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