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「……これ…、同じの持ってる…」 誌乃は、枕の下に忍ばせていた古い御守りを取り出した。 「 お母さんの形見のと同じ…」 源一郎は驚いたような顔で、その御守りを手にした。 「 これは…、わしが都にあげたものだ 」 そう言った源一郎は、感慨深げに目を閉じる。 都の姿が鮮明に浮かんだ。 この御守りを都が持っていてくれた事が、今それが誌乃の手にある事が嬉しかった。 「 じゃあ、この御守りも…、きっと効くね。 おじいちゃんの御守りで、私が無事に産まれたんだもんね…」 そう…、 都の苦しみは、こんなものじゃなかった筈だから。 自分もきっと、頑張れるはず。
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