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少しだけなら、と昇悟が病室に連れて来た赤ちゃんは、真っ赤な顔で小さくて…、
見ているだけで幸せで、涙が後から後から溢れてくる。
｢ 今からそんなんじゃ、自分の時は大変な事になるな ｣
昇悟がそう言って笑うと、だって…、と誌乃はタオルで顔を覆い隠す。
｢……お父さん、ありがと…。弟が出来て、凄く嬉しい ｣
昇悟は少しだけその表情を切なくさせて、誌乃の頭を撫でた。
｢ 君が…、そう言ってくれて、俺も嬉しいよ。
それぞれが新しい家庭を築いていても、君は俺の大事な娘だ ｣
守るものが増えたとしても、決して変わる事はない。
誌乃は、特別な…、
愛の証。
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