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「……今、見てきたよ。良かったな、無事に産まれて 」
夜、病室に来た慎一は、そう言いながら、また離されていた簡易ベッドをくっつけた。
「 可愛かったでしょ?」
「 いや、サルみたいだった 」
えー、酷い、とむくれる誌乃と手を繋ぎ、慎一はベッドに寝そべってクッと笑う。
「 生意気そうなところが、アイツにソックリ 」
「……何だと?」
昇悟が腕組みしてドアにもたれていて、誌乃は苦笑いになった。
「 率直な感想を言ったまでだ 」
てか、いちいちベッドを離すなよ、くっつけるの面倒だろ、と文句を言う慎一に、昇悟はウンザリしたような溜め息をついた。
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