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「 滉輝 ( こうき ) かぁ…、いい名前だね 」
様子を見に来た昇悟は、誌乃にそう言われ、そうか、と嬉しそうに笑った。
「 親父が、どうしても自分で名付けたいって言ってね。
男だって分かっていたけど、顔を見てから決めたかったらしくて 」
「 私は聞かないようにしてたもんね。どっちが産まれるか、お楽しみにしたかったから 」
「 俺は、どうしたって分かっちまうからな…」
昇悟は、残念そうに笑う。
「 私…、この子も聞かない事にしようかな。楽しみが増えるし 」
「 アイツは我慢出来るかな 」
あー、無理かもね~、と溜め息混じりに笑う誌乃に、だよな、と昇悟も呆れたように相槌を打った。
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