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「 当たり前だろ 」
何言ってんだ、とムッとしたような表情で誌乃を睨む。
誌乃は、ごめんね、と小さく舌を出した後、肩を抱く慎一の左手に触れ、指を絡めた。
( ヤバイ、始まった…)
誌乃が慎一の指先を弄び始める。
お気に入りは、何故だか指輪のはまった薬指。
(……何で…、そんなにイヤらしい動きをするんだ…)
誌乃が少し向こうを向いたのを良い事に、思わず右手が伸びる。
誌乃の指の動きに併せて、自分も指先を滑らせれば、瞬く間に…、恍惚。
苦し気な吐息を漏らした時には、誌乃は既に眠りに堕ちていて。
慎一は、ヤレヤレ…、と小さく笑いながら、そっとベッドを抜け出した。
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