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大変だね…、と慎一の忙しさを案じ、誌乃も小さく息を吐く。
「 君と豪華客船に乗って、世界一周にでも行きたかったのにな…」
「 世界…、一周…?」
「 せっかくなんだから、ゆっくりと楽しみたいだろ 」
え、まぁ、それはそうだけど…、と目を丸くして呟いた誌乃を、慎一は強く抱き締め直した。
近場の温泉旅行で十分楽しい誌乃には、慎一の話はスケールが大きすぎてクラクラする。
その前に、イチャイチャし過ぎて既に頭がクラクラしている。
「 啓輔がダメだってさ…」
慎一は、誌乃のおでこに溜め息混じりのキスを落とした。
ある意味、当然なのでは…、と誌乃は思ったが、口に出すのはやめておいた。
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