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そう言うと、啓輔はキリッとした視線を慎一に向けた。
「 まず第1に、そんなに長い間留守にされては困ります。
一体、どれ程の日数がかかると思ってるんですか。
最短でもひと月ですよ?
そもそも、そういうのは現役を引退して、金と暇を持て余す老夫婦が行くものでしょう 」
それは偏見だろう…、と慎一は僅かに眉を寄せた。
「 いいじゃないか、ひと月くらい。後の業務は君さえ居れば…」
すると、すかさず啓輔が言葉を被せてくる。
「 新しくホテル事業に手を出したばかりじゃないですか。
様々な決済も山積みで、僕ではとても対応しきれません。
3~4泊が限度、これ以上は認められません 」
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