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結局…、慎一と会えたのは、それから2日後だった。
それでも、友梨曰く、驚異的な回復力なのだとか。
部屋がノックされて、返事をする間もなく入って来た慎一を見た瞬間…、
誌乃の目には、みるみる涙が溢れてしまう。
すぐそこに居るというのに、瞬く間にぼやけて見えなくなった。
たった2日しか経っていないのに、もう何年も会えてなかったかのような…。
慎一も同じ気持ちだったのだろうか。
言葉よりも先に、抱き締められていた。
その力は、とても強くて。
少し苦しかったけれど、頼もしくて、あたたかくて…、安心出来た。
「……誌乃…」
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