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「……もしかしたら…、赤ちゃん出来たかも…。だから…」
途端にガバッと起き上がった慎一は、ビックリしたような顔をしている誌乃を見下ろした。
「……誌乃…」
驚きと嬉しさが混ざったような慎一の表情を見て、誌乃はクスッと笑った。
「 さっき…、検査薬で調べたの。明日、お父さんのとこ行って来るね?」
そう言った誌乃のおでこにキスを落とし、慎一は横になって誌乃をそっと抱き締めた。
「……また大事なものが増えるな…」
幸せもまた…、増えていく。
誌乃は慎一の腕の中に顔を埋めながら、だからね…?と小さく呟いた。
「……今夜は…、私が…」
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