春の雪

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私が……? 目を丸くしている慎一の腕の中から、誌乃はゆっくりと起き上がった。 枕元にある照明のスイッチに指先を伸ばす、誌乃の乱れた服から覗いた白くて柔らかそうな胸が、慎一の目の前で誘うように揺れる。 つい唇を寄せた途端…、薄暗く、妖しい空間に包まれた。 「……ダメ、…私がプレゼントするの…」 照明が落ちたと同時に、誌乃にスイッチが入り、妖艶な魔物が支配していくのがわかる。 「……愛してる…」 そう言って慎一に艶かしいキスを落とした後…、 誌乃の指先が、ゆっくりと慎一の身体を這っていき、最も熱い部分を捕えた。
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