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「……誕生日、おめでとう 」
結希、1歳の誕生日に。
田島家を訪れた昇悟は、結希を抱きながら、そう言って顔を緩ませた。
皆で集まる誕生日会は次の日曜に予定しているのだが、昇悟は来れなくなった為、先にお祝いを言いに来たのだ。
それに、慎一がまだ仕事から帰って来ない今の時間でないと、結希をゆっくりと抱っこ出来ない。
何故なら、常に慎一が離そうとしないからだ。
「 可愛いなぁ。ママにソックリで本当に良かったな 」
ご機嫌な結希の頬を撫でながら、そう言って笑う昇悟に、そうかな、と誌乃も笑う。
「 ソックリだよ。…人見知りしないところもね 」
誌乃は、え?とビックリしたような顔を昇悟に向けた。
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