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「……私も人見知りしなかった、って…、何で…」
「 え、アイツに聞いてないのか 」
何を?と不思議そうな顔をする誌乃を見て、昇悟は決まり悪そうに笑った。
「 しまったな…。てっきり、もう知っているとばかり思っていたんだが…」
何を、何を?と聞いてくる誌乃に、昇悟は少し迷ったものの、実はな…、と結希を膝の上に乗せた。
「……たった一度だけ…、
丁度この子くらいの時の君を、こんな風に抱っこした事があったんだよ…」
「 え、…ホントに?」
ああ、と笑った後、昇悟の表情は切ないものになった。
「……須藤のお母さんが、…抱かせてくれたんだ 」
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