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「……ね、まだ怒ってる…?」
昇悟が帰った後。
リビングに戻った誌乃は、ソファに座らせたテディベアを枕にふて寝していた慎一に、恐る恐るそう聞いた。
「……俺が、そんな事でいちいち怒る小さい男だとでも…?」
そうは言うものの、目を閉じたままの慎一のその表情は、明らかに不機嫌で。
「 あ、いや、だから…、そんな事は思ってないけど…」
小さいとは思ってないけど、絶対に怒ってる。
その理由も、大体分かってる。
「 お父さんは、赤ちゃんを抱っこするのに慣れてるし…、さっきだって、たまたまで、別に慎一さんを嫌がってる訳じゃ…」
そう言うと、誌乃は寝そべる慎一の側にペタリと座り込んだ。
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