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幸い、結希はテディベアを気に入ったようで。
ご機嫌なその様子に、慎一はホッと胸を撫で下ろす。
あれから、慎一に遠慮しているのか、誰も訪ねて来る事はなく、3人でまったりと結希の誕生日を祝った。
「……あれ、また寝ちゃったの 」
ソファに寝そべる慎一の胸の上で、うつ伏せになったまま心地よさげに眠っている結希を見て、誌乃はクスッと笑った。
「……身動き出来ない…」
困ったな、とか言いながらもニヤニヤしてしまう自分を抑えつつ…、慎一は結希の背中を優しく撫でる。
「 そこが一番安心なんだって、結希も分かってるんだね、きっと 」
だって私もそうだもん、と笑う誌乃に、慎一も少し照れたように笑う。
大丈夫だ、俺が君達を守るから。
改めてそう思う。
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