( 付録 ) 慎一の憂鬱

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「……お、お帰りなさい。直接お店に行くんだとばかり…」 結希の17歳の誕生日。 家族で祝おうとフレンチの店を予約し、自分は会社から直接向かうつもりでいたのだが…、 会議が早く終わった為、どうせなら、と一度帰って来た俺を、誌乃が少し慌てたように出迎える。 ふと目線を下に落とすと、結希のローファーの隣に並んだ、見慣れないデカいスニーカー。 俺の眉間には、瞬く間にシワが寄った。 「……誰だ 」 スニーカーを指差しながらそう聞くと、誌乃は、え、と…、と一瞬口ごもった。 「 結希の、……お友達?」 友達、…だと? 「……ふたりはどこに居る 」 そう聞いておきながら、誌乃の返事を待つ事なく、俺は結希の部屋へと向かう。
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