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え、でも…、と口ごもる誌乃に、俺は更に捲し立てる。
「 冷静に考えてみろ!結希の部屋にはベッドだってあるんだ。
血気盛んな若造が、おかしな気を起こさない保証などない!」
決して自らの経験から、そんな事を言ってる訳じゃないぞ?と言った後の誌乃の微妙な表情に、ある意味墓穴を掘ってしまった事を少し後悔しつつ…、
「 とにかく、父親として挨拶だけはしなければ 」
などと、もっともらしい事を言って、腕を掴んだままだった誌乃の手をそっとほどき、結希の部屋へと歩き出した。
んもぉ…、と呆れたような誌乃の溜め息を背にズンズン歩き、結希の部屋の前で止まる。
思わず、聞き耳を立てた。
すると……。
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