( 付録 ) 慎一の憂鬱

30/31

10065人が本棚に入れています
本棚に追加
/714ページ
「……そうやって考えたら、俺はアイツに殺されたって文句も言えねぇよな…」 ボソッとそう呟きながら、結希をそっと抱き締める。 本当、良く許してくれたと思う。 ……こんな俺を。 「……だって幸せなんだもん。私、慎一さんとじゃなきゃ幸せになれない運命だもん。 どんな事があっても、引き離されても 」 そう言って笑う誌乃の言葉は、慎一を安堵させ、幸せな気持ちにさせる。 ……そう、俺達は互いに運命の人。 結希の運命の人はどんな人かな~などと、また呑気な事を言う誌乃に、慎一はまた妄想が振り返し、思わず結希を強く抱き締めた。 「……結希に嫌われるのだけは嫌だ…」 何それ?と誌乃は笑った。
/714ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10065人が本棚に入れています
本棚に追加