第一章 ◆転校生◆

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おはよー  久しぶり!  どっか旅行行った?  お土産くれよー  え、お前別れたの!? そんなありきたりの話が飛び交う朝。約一ヶ月ぶりの友達との再会。 いつもより会話の多い教室は、楽しいが少し億劫でもある。 「おっはよー愁仁!久しぶりだな!元気してたか!?オレは見ての通り元気ハツラツだったZE☆つかお前旅行行ったか!?行ったならお土産期待!!」 びっくりするくらいマニュアル通りの話の振り方と朝に似合わないハイテンションさに思わず苦笑い 「おはよう。お前朝から元気だな。」 「あったり前だろ!一ヶ月ぶりの学校なんだから!てか、逆にお前何でそんなにテンション低いんだよー。」 "怖い夢を見た"なんて、カッコ悪くて言えたもんじゃない。 「...いやいや、俺普通だろ。篤(アツシ)がハイテンションなだけ。それよりほら、土産。」 「おー!やったー、あざまーす!!」 「あ、愁仁何かうまそーなもの持ってんじゃん!俺らにもくれよー、みやげー。」 「はいはい。」 こうして俺たちは夏休み明けの挨拶を交わし、朝から白い恋人を食いまくったのだった。
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