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お父さんは僕の様子を確認すると、おじさんとおばさんの所に行き、何かお話しを始めた。
灯ちゃんと舞ちゃんも僕から離れ、おばさんにしがみついて聞いている。
――何のお話しをしてるんだろう?
気になって耳をすますけど、ボソボソとしか聞こえない。
暫くすると、お話しを聞いていた、おじさんとおばさんは悲しそうな顔で俯き。
灯ちゃんと舞ちゃんはしがみついたまま、また泣き始めてしまった。
お父さん何を言ったんだろう……。
そう思っていると、お話しが終わったみたいで、僕の所に戻って来て近くにある椅子に腰をかけると。
「章吾、今からお父さんが言う事は、凄く辛いと思いうけど聞いて欲しいんだ」
さっきまでの穏やかな顔つきと違って、真面目な顔で話しかけてきた。
辛い事って何だろう?
不安で胸の奥が苦しくなってきたよ……。
僕は、ぎゅっ、と唇を噛み、その言葉に無言で頷いた。
「……いいかい?
お前の足は、事故の後遺症で動かなくなってしまったんだ」
「…………え?」
僕は、お父さんの言った言葉が理解出来なかった。
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