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◆◆◆
そして、お別れの朝がやってきた。
今、病院の屋上に移動してヘリコプターの準備が出来るのを待ってる所。
お母さんがコレを頼んで用意したみたいだけど、これで空港まで移動するみたいだね。
お父さんとお母さんは見送りに来てくれてる、おじさんとおばさんとお話ししてる。
灯ちゃんと舞ちゃんは僕に気をつかってるのかな……、おじさんの所にいる。
ちょっと寂しいな……。
暫くすると準備が出来たみたいで、運転手さんが呼びに来てくれた。
おじさん達にお別れの挨拶をして、ヘリコプターに用意してあるベッドに乗せてもらった時。
「章ちゃーーん!!」
「章吾ちゃーん!!」
灯ちゃんと舞ちゃんが大声で僕の名前を呼びながら駆け寄って来た。
「どうしたの二人共?」
「あの……あのね?
ボク、章ちゃんに言いたい事があるの」
「わた、私も章吾ちゃんに……伝えたい事ある……の」
「僕に?」
二人は頷くと、モジモジしながら僕の様子を伺うように見てくる。
伝えたい事とかって、いったい何だろう?
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