128人が本棚に入れています
本棚に追加
ふわりと香る香水に
欲しいのはこれじゃない
こんな造った美しさなんかじゃなくて
目を閉じると浮かぶのはあの綺麗な涙を流した彼なんだ
彼の唇はこんなに紅く彩られてなくて
彼はきっと石鹸の香りで
こんな風に誘うことなんてきっとしないだろう
キスに慣れてなさそうな唇はきっとぎこちなくて
彼女を彼と重ねて口吻ける。
それだけで熱くなる自分がいて…
彼女の体を抱き上げベッドに倒れ込む。
彼の線の細そうな体は女みたいに華奢そうで…
目の前の細身なのにグラマラスな体を瞼の裏ですり替える。
それだけなのに頭に血が昇る自分がいて
初めて女を抱いた時のように体が熱く逆上せていった。
fin?.
最初のコメントを投稿しよう!