ー 桜、音鳴る 春の夕?! ー

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確かに、椿季の容姿では、『絡まれずに帰れ』と言う方が無理な話だ。 そもそも、登下校中に絡まれる(声を掛けられる)ことがない日自体が、ないのだから。 それこそ、毎日と言っていいほど絡まれる(声を掛けられる)。漫画や小説みたいなモテっぷりなのだ。 剣道部員一 「あははっ!もう、すっかり騎士(ナイト)だね、桜花。今日は終わりにして、一緒に帰ってあげなよ?片付けと戸締まりは、私達がやっとくし。」 剣道部員二 「だね。うちの学院『レベル高い』って有名だし。マジ琴蔵さんみたいな可愛い子、多いしさ~。」 そう言う、二人の剣道部員も、中々に整った容姿をしている。 桜花 「まぁ、確かに、椿季を一人で帰す方が心配だな。悪い、二人共。お言葉に甘えて、今日は先に帰る。」 剣道部員二 「おう。桜花は練習、再来週からでしょ?気を付けて帰んなよ?」 桜花 「へーきだって♪私が付いてるんだから、椿季には指一本、触れさせないよ!」 剣道部員一 「じゃあ、バイバイ、桜花。琴蔵さんも、またね。」 ひらひらと、手を振って桜花は椿季と共に、帰り支度の為、部室へと向かった。
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