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剣道部員二
「あそこまで行くと、親馬鹿ならぬ親友馬鹿だよな。いや、幼なじみ馬鹿?」
剣道部員一
「まぁねー。でも、声掛けてくる男どもって、桜花狙いが多いと思うんだよね?」
実際、一人でいようと、二人でいようと、桜花達に声を掛けてくる男どもは多い。
桜花も椿季も、かなり人の目を引く容姿をしている。しかも、タイプの異なる二人組。
目立たぬわけなど、ないのだ。
剣道部員二
「神楽と別れた所為じゃん?『美男美女の剣豪カップル』って有名だったし。」
剣道部員一
「………そ、だね。桜花がフリーになったら、普通は放って置かないよね。神楽も、そうだと思ってた。」
剣道部員二
「て言うか、神楽、マジ何様なワケ?!桜花程の彼女がいながら、他の女に手ぇ出す?いっそ、死んでくれっての!」
“神楽 貴史”ー『紅葉学院(女子校)』の姉妹校である『緑葉学院(男子校)』の剣道部員。文武両道で人気があった。
そして、四年程前(中等部一年の頃)から付き合い、婚約までした桜花の恋人。
いや、正確には“恋人だった”と言った方がいい。
一年半前、別れたのだ。と言っても、理由が普通ではなかった。
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