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「ああ、クソッたれ。金持ちイケメン降ってこーい」
両手でキャッチしてやんよ、だからぷりーず!
「降って来たら、あゆみが取る前にアタシがアタックすんわ」
な、なんだと!?リアルに考えたらヤツの方が身長が高い!こちらが不利かッ!?
「ないものねだりね」
「「んだとコラ!?」」
表へ出ろーって表かここ。
「だいたい、空からイケメンって……せめて路上にしなさい」
ちっ…夢ないなー。
「何さー…あるかも知れないじゃん。飛行船が男色空賊に襲われて空から美少年が――」
「いやいや、空の彼方にはイケメンしか居ない天空の城があってだな――」
とみよが言うが早いか何処からか
――あって堪るか、んなラピュタ。オマエらどんな脳構造してやがる
とやたらに通りが良い声が響き渡る
「何奴!?」
「んだと!? ゴラァ!! 乙女の妄想にすら夢を持つなと!?チキショー!出て来やがれ!?袋だたきにしてやる!!」
「声すれども姿が見えず、卑怯者! ええい、くせ者め!姿を晒しなさい!」
――転校初日からなんて歓迎だ
と上から影が落ちてくる。針の穴の様な点が大きくなり、スタンと軽やかな着地―――
グキ☆
「ぐあああああい!?」「「「あっ…しくった」」」
そのまま、屋上のコンクリートの上を転げ回る。ダサい。某月に代わって折檻するセーラー戦士に登場するタキシード仮面の如く凝った登場を狙ったらしいが如何せん、数メータ上の貯水タンクから飛び降りたわいいが着地を計算に入れて無かったようだ。
目算が見事に見事に外して足をひねったらしい。
「っ痛たた。さもしい女のあつまりだな」
「うるさい三枚目。つか大丈夫?足首が軽く色違うけど」
「さもしいってのはあたしらかい!てかおい!マジで保健室いけ!足首が紫色に変色してきたぞ!」
「パンパンに腫れてきましたわね……」
地味に効いてきたらしく屈んで足首をさする。改めて数メータ上から飛び降りるという、みちのくプロレス並のパフォーマンスを見せたこのスタイリッシュ大馬鹿野郎を見る。
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