波乱の予感

2/5
前へ
/75ページ
次へ
働いていた会社が倒産した。 少しの退職金と 社内恋愛していた思い出だけがあたしに残った。 「峰岸さん・・・結婚してたんだって・・・」 日曜の午後 親友の真紀にファミレスで愚痴を聞いてもらっていた。 「じゃあ不倫だったってこと?」 「うん・・・知らないうちに不倫していたってこと。」 「あんた、ツイてないね。会社は倒産するし。」 「もういいことなんか何もないのかな。」 「ちょっとぉっ!!暗い!」 「もう・・・やだ。」 「あ、そういえば!あんたのお兄さんダンス講師じゃん!誰か紹介してもらえば?」 「やだよー!どんなダンス教えてるか知らないけどさ。どうせ、年寄りばっかりだよ。」 「そう?」 「あーあ。なんかいいことないかなぁ。」 「え?」 「二週間で10万円!どうだ?」 その夜、あたしはそのダンス講師の兄にアルバイトに誘われた。 「10万円!マジ?」 「マジ!おまえ今、無職なんだろ?来るなら明日までに返事しろよ?」 「行く!行きます!」
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!

532人が本棚に入れています
本棚に追加