エピローグ

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「だって、甘い美味しいお菓子を買いに行くワクワク感もあるし、 ほんの少しの明るさが、ほんの少し私を明るくさせてくれる気がして。」 「なるほどね。 あと、もう一つ。 なぜ、朝日や夕焼け空でなく、藍色の空が好きなの?」 「確かに朝日や夕焼けも綺麗だけど、眩しすぎて。 藍色の空は、周りの明るさで暗いところが明るくなっていく感じがするし。 眩しいと見ることがなかなか出来ないけど、藍色だったら見ることができる。その明るさに一歩近づける気になれる。前向きになれる感じ?」 抽象的で伝わりにくいのは、百も承知。 どうか健人に伝わって! 健人の顔を恐る恐る見ると、藍色の空をじっと見ていた。 「愛美らしい。」 と、一言。 そして、私は健人に引き寄せられ、啄ばむような口づけ。 「愛してる」 と耳元で囁かれ、 どちらともなく、相手を確かめるよう、深い口づけをした。 ~完~
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