2人が本棚に入れています
本棚に追加
そういって手を出す。
「押し付けがましいな…まぁいいけど。俺は蒲池宗也。宗也でいいぜ」
それに答え、俺も手を出し握手する。
「いやぁ、彼女じゃないのかぁ…妹っつーことは双子なのか。へぇ、珍しいな」
そういってニコニコしながらうなずく王子。お前のTシャツもなかなか珍しいけどな。
「まぁ、双子だからといっても二卵性だしそこまで似てもないけどな」
「だよな~多分このクラスの皆が勘違いしてるぜ?入学早々いちゃつきやがってって」
「何!?」
まさかあの視線は朝からイチャイチャするバカップルを見る目だったなんて!!
くっ…油断してた…
「まぁ、誤解ならそのうちとけるだろうし、問題ないとは思うけどねぇ~」
いや、誤解がとけるまでが大変なんだけどな…
…キーンコンカーンコーン
「あ、HRのチャイムだ。さすがに入学早々怒られるのは嫌だし、僕は席に戻るとするよ~」
「あぁ、また後でな」
まぁ、過ぎたことを気にやんでもしょうがない。
とりあえず、入学して初めてのHRで怒られるのは俺も嫌なので自分の席で、大人しくしとくことにしよう。
…そのあと担任の先生が挨拶をして出欠をとりはじめるまで帰ってこなかった梓は、入学早々、きつくしかられることになるということは、俺を除いて誰もが予想もしてなかった。
最初のコメントを投稿しよう!